ナポリ、ヴァチカン市国、ローマ – 前半 – イタリア旅行記(2010.11.17)
- 2010年11月24日
- 雑談
イタリア旅行が始まってから、十分に睡眠をとれた日がありませんでした。いつも目覚ましの1時間半くらい前に起きてしまって、少しの寝不足と興奮で過ごしてきましたが、この日だけはアラームで起きました。ポンペイで雨に打たれた疲れがあったのでしょうか、すごくよく眠れて爽快でした。
さて、今日はナポリからローマに移動して、ついに待ちに待ったヴァチカン市国へ入ります!!!あー、この日をどれだけ待っていたことでしょうか!!!
なにはともあれローマに着きました。早速ランチです。移動しただけなのでお腹はすいていませんが、今日はローマのピッツェリアでピザ!楽しみです。お店に入ると、ショーケースが並んでいました。おいしそう???
アンティパストミスト 前菜盛り合わせ。奥にサラダが少し。やっぱりオリーブオイルと塩でしたw 便利なもんだなぁ。オリーブオイルがおいしいから、これでいいんだよね。
ピッツァ!ローマですがナポリ風ピザだってw 大きいんだけど、生地はとても薄い。うーん、でも、お腹いっぱいなんだよねw
アップルケーキ 甘さ控えめ 酸味があって食べやすい!でも、私は食べきれない。珍しく父親が全部食べきっていたよ。
私が初めてイタリアに来たいと思ったのは、中学1年の頃の地理の授業からでした。イワザワ先生が、イタリアの料理の話をしてくれたときに、「この国に絶対に行く!」と思ったのでした。ちなみに中学2年のときにも、イワザワ先生の授業で、「三陸海岸に絶対に行く!」と思ったものです。とにかくウマイモノのある土地に行きたい!と思ったわけw
それから10年後のある日、父親が図書館から「ダ・ヴィンチ コード」を借りてきました。読み終わった父親が、「これは面白いから、読んでみるといい」と勧められました。めったに父に勧められることはないのですが、たまに勧めてくれる本に外れはないので、私も読んでみました。宗教(キリスト)に関するノンフィクションとフィクションが絡み合う大変面白い小説でした。その作者の作品で「ダ・ヴィンチ コード」よりも以前に書かれた「天使と悪魔」という小説の存在を知りました。簡単にいえば、キリスト教と科学が対立しているという話。それももちろん父も私も読みました。ダヴィンチコードよりもずっとずっとスピード感のある小説で、読んで涙が止まらないシーンがあったり、二人とも夢中になり、ローマに憧れを抱くようになったのです。
大学のころ、合唱団に所属していました。そこでは、よくある「大地讃頌」みたいな曲もやりましたが、それよりも宗教音楽(グレゴリオ聖歌)や現代の合唱作曲家の曲などをたくさん歌いました。一つの曲を歌うのに、その曲の作曲家のことや、作られた時代背景、曲の意味する内容、言語など、たくさんのことを勉強しました。とくに、聖歌については、指揮者の先生にたくさんのお話をいただきました。マリア、クリスト…ラテン語の発音、教会で歌うこと、パートについて、本当に熱心に教えてくれたことなので、いまでも先生の声が聞こえてくるくらいです。
「日本ではホールで歌うことになるけれど、本当は教会で歌うもので、天井がとてもたかく、本当に天に向かって歌うんだ。一つの音が、長く長くまっすぐ延びて、たくさんのハーモニーが生まれる。それをイメージして歌うんだ。」
その本当の教会をいま見に行くんだ。聖歌はどこで歌っているか…など、夢を抱きながらのヴァチカン、キリスト教の総本山。
ヴァチカン美術館に入館してすぐにヴァチカン市国の模型がありました。
エジプトからのものが展示されているのでしょうか?素通りしてしまいました。
たくさんの彫刻の中に、目にガラスが埋め込まれたものがありました。ちょっと気持ち悪いですね。
当時も気持ち悪がられたようです。人間に近くなると、どんどん親しみを感じるのですが、ある一定のところを超えると、「気持ち悪い」とかんじるようです。そしてさらに人間に近付き、人間になると気持ち悪さがやわらぎ、また親しみを急激に感じるようになるそうです。これを「不気味の谷現象」といいます。
大きな壺の側面にも彫刻が施されています。よく見ると、男性のシンボルにいちぢくの葉っぱが付けてあります。
「天使と悪魔」によると、「当時たくさんの彫刻には、男性のシンボルがそのまま作られていました。しかし、教会側は、市民の性的モラルの低下を抑えるために、素晴らしい彫刻作品のシンボル部分を削り取り、かわりにイチヂクの葉を付けた。」らしい。本当かどうかはわかりませんが、ほんとうだとすれば、こんな小さな彫刻にまで、そんなことをしたのかと思うと、教会はかなり細かい性格ですね。
前にも書きましたが、文字が読めない人に教育するためには、絵や彫刻などで、直感的に理解できるようにしていましたので、市民の身近にある彫刻にあるものに「わいせつ物陳列禁止」を施すのは仕方のないことかもしれませんね。
これは織物です。キリストが復活したときの絵でしょうか。見ていただけると分かりますが、人の顔や体に陰影があり、リアリズムが強い作品です。
最後の晩餐シーンですね。こちらは、顔に陰影がありません。ルネッサンス以前の作品でしょうか。
教皇のマークが簡略化されていました。この先には、システィナ礼拝堂があるわけですが、撮影禁止です。
サンピエトロ寺院のクーポラ。クーポラとは、寺院の丸い屋根の部分のこと。
25年に一度しか開かない「ポルタ・サンタ」と呼ばれる聖なる扉。ここを通過できた人は、罪がなくなると言われるミラクルな扉みたいです。次に開くのは2025年です。私55歳。行けるかもしれない!?
ピエタ像。残念ながら、ガラスが張ってありました。イタズラする人がいたんだって。昔は触ることもできたのに、残念です。
ベルニーニの作品「大天蓋」 息を飲む存在感です。どこからか歌声が聞こえてきます。
大天蓋の裏側に人が?次の土曜(2010/11/19)にヴァチカン市国でイベントがあるそうで、そのための練習をこのサンピエトロ大聖堂でやっているそうです。聞けるなんて、もう、本当にラッキー!
おぉ!本当に男性しかいません!合唱団にいたころの先生の話で聞いたことがありました。「聖歌を歌うのは男性で、テノールは、実は『低い声』という意味で、アルトは『高い声』という意味なんだよ。」あー、ソプラノは、子供が歌っているのか!!?
歌う人々の天井は、遥か高く、50人程度の歌声は、やさしく響いていました。
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